わたしたちは、次の「7つの約束」を守ってつくっています。
およそ4億年前の地球、海から初めて陸に上がった生物は苔の仲間である原始的な植物だと言われています。やがて陸地は大森林に覆われ、それに守られながら多種多様な昆虫や陸上動物等が生まれ、進化と繁栄を続けてきました。
森は私たち人類を始めとした、多くの陸上生物のゆりかごとして存在してきました。ゆりかごという言葉は、森林生態系という森を大きなシステムとして捉える言葉に置き換えられます。このシステムは光合成という反応で、太陽のエネルギーから炭水化物を作りだして、陸上生物たちに食物を提供し、同時に酸素を作りだしてくれるのです。この反応が私たち陸上生物の生命を維持してくれる、一番大事な過程なのです。
一方、私たち人類は、文明を進歩させることに忙しく、この森の存在と役割に無関心で、長年にわたって森を伐採・放置してきました。森の持つ本質的な重要性(公益機能)を無視し続け、今、さまざまな形で自然環境が破壊され続け、地球規模の問題となっているのです。
我が国は国土の約三分の二が森という森林大国ですが、これは地形とモンスーン気候に負うもので、実はこの緑の山河にも大きな危機が迫っているのです。
人工林(スギやヒノキの木材利用を目的に植林されたも)は放置され、真っ暗な森となり、集中豪雨による土砂災害の原因となっています。
里山は長年ヒトと森との相互利用の場として、日本の原風景とも言うべき美しい山里の風景の主役となってきました。しかし、燃料革命によってヒトは里山を放置するという選択をしました。その結果、森は急速に衰退し、生物多様性を低下させ、それとともに、森の持つ公益機能の数々も危機に瀕しているのです。ヒトとの交流で成長・発展してきた里山には、自己修復能力はありません。
私たちが少し手を貸してやることで、豊かな森は復活するのです。
そして、豊かな森の復活こそが、持続可能な地球環境を維持してゆくために欠かせない必須条件のひとつなのです。
高木 | アラカシ、シラカシ、スダジイ、アカガシ、タブノキ、ウラジロガシ、ウバメガシ、 ヤマモモ、カクレミノ、クヌギ、コナラ、ムクノキ、ヤマザクラ、クスノキ 等 |
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中木 | イロハモミジ、ネズミモチ、ヒメユズリハ、ヤブツバキ、モチノキ、サンゴジュ 等 |
低木 | アオキ、シャリンバイ、ヒサカキ、サザンカ、サツキ、マンリョウ、トベラ、ナンテ ン、クチナシ、アセビ、センリョウ、ムラサキシキブ、ヤマブキ、イヌツゲ、ヤツ デ、ジンチョウゲ、マサキ、カナメモチ、ガマズミ 等 |
このたび「里山BONSAI」が多くの方々のご理解とご支援を得て、いよいよ実際にデビューすることが決まりました。応援頂いた皆様に心より感謝申し上げます。
障害というハンデを乗り越えて苗木栽培や植樹活動に励んでいる進和学園及び連携福祉施設のメンバーにとって、「働く喜び」「役立つ喜び」に繋がる素敵なプロジェクトがスタートすることに、皆、ワクワクドキドキ・・・と胸をときめかせいています。
ご支援を頂く皆様のご厚意ご期待に少しでもお応え出来るよう、「里山BONSAI」の製造に一生懸命取組みます。実は、盆栽用には、枝がアッチコッチに向いていて、一般の植樹には必ずしも適さない個性的な苗木が良いとのアドバイスを受け私達が栽培している苗から盆栽に相応しい苗木を選びました。それこそ、障害を抱えるメンバーは皆、個性的で「どんぐりブラザーズ」が従事するに相応しいオンリーワンの商品になるのでは?と今後の展開を期待しています。
引き続きのご支援をよろしくお願い申し上げます。
製造担当 研進・出縄貴史
進和学園・どんぐりブラザーズ一同
苗木を育て、里山BONSAIを製作する社会福祉法人進和学園の皆さん
馬頭の森のある那珂川町は、栃木県の北東部、茨城県との県境にあります。鮎で有名な那珂川と里山が織り成す自然豊かな土地で、小砂地区は「日本で最も美しい村」連盟に加盟し、2013年から構成メンバーになっています。
馬頭はまだ林業が生業として残る地域ではありますが、林床の管理などは難しくなってきていました。2007年、日本の植物で都市緑化を進める5×緑(ゴバイミドリ)からの呼びかけがあり、森を管理することで再生された実生苗などの在来種苗を都市に提供し、その資金で森の管理を進める仕組みができました。
以来、5×緑と連携し、都市に緑を届け続けています。今では、挿し木の技術を習得し、テイカカズラなど森の植物を親木にした生産も行うようになりました。
アーバン・シード・バンク事業で新たに生まれる繋がりに期待を寄せています。これからも里山の植生の保全と街の緑を増やす循環を大切に、この仕事を続けていきたいと思います。
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